前回のモヒカン頭の話の続き。
モヒカン頭でジッピーズに行き、ミートソースを食べて歩いて帰っていたら、久しぶりの自転車叔母さんに出くわしました。
実は自転車おばさんの他にも、さらに奇抜な「自転車叔父さん」というのが徘徊しているのですが、話が長くなるので次回に。
この自転車叔母さんは家の近所では結構有名です。
いつ遭遇するのかは予測はつかないのですが、いつも上から下まで全ての身体を隠すくらいに着込んでいて、白い頬かむりもかぶって、しかもサングラスをかけています。
さらに彼女の乗ってる自転車はママさん自転車ではなくって、普通の少し前の型の自転車です。
そしてその自転車の左右前後には、いつも大きなゴミ袋一杯に詰まった空き缶やらペットボトルが山のように積まれています。
この自転車おばさんは、ようは自転車に乗って、そこら中のゴミ箱から空き缶やボトルを集めて廻っているのです。
空き缶、空きボトルを回収してリサイクルセンターに持ってゆくと、一個で5セントもらえるからです。
私はこの自転車おばさんに遭遇するたびに考えました。
これはこの人の仕事なのだろうか?
普通はホームレスの兄ちゃんやおじさんが良くワイキキのビーチのゴミ箱を覗き込んで空き缶回収をやっているのですが、このおばさんの場合は明らかにノリが違うからです。
どうみてもホームレスのようには思えないし、そうは見えません。
第一にホームレス特有の、ありとあらゆる家財道具をぶら下げて廻ってはいないんです。
しかも着ている服も汚れてないし、ちゃんと洗濯されてて、靴下なんかもいつも真っ白ですから、洗濯できないホームレスなわけはないでしょう。
いつものことでですが、良くそこまで細かく観察している私も変です。
とにかく久しぶりに自転車おばさんに出会ったので、ルーミー君と一緒に目撃できたことを喜んでいると、おばさんは私たちの横を通り過ぎて山手の方へガシガシとペダルをこいで元気に進んで行きます。
あれだけ体力があるのですから、スゴイ量の運動になってるだろうし、良いもの食べてるはずだからホームレスなわけでは絶対ない確信が生まれてきます。
そして事故は私たちから少し離れた場所で起こりました。
ガがガ~~ん!です。
なんと、おばさんの乗せていたペットボトルがパンパンに詰まっていた白いゴミ袋が、すれ違う一台の車のバックミラーに引っかかって、バ~ラバラバラ、バシャン・バラン、ガりんと大きな音を立てて道路に散乱してしまったのです。
道路のど真ん中まで散乱してしまった青いキャップの透明のペットボトルの全ては、ハワイアン・ウォーターのレーベルでした・・・。
しかも全ては中型のボトルで統一されています・・・。
このおばさんは回収時にちゃんと選別までしていたのだした・・・。
目の前の惨劇の凄さに劣らす、おばさんのペットボトルに対する執着を見たような気がして、スゴイ叔母さんだと思ったわけです。
そんなことにビックリしていると、次の車が次々とやってきて、道路の真ん中に散在しているペットボトルの上を走り抜けてゆきます・・・。
これはかなり怖かったです。バシバシ!ガシガシ!バリン・バリンと大音響をあげて目の前でペットボトルが潰れてゆく・・・。
それはまるでドルビ~サラウンドの音響効果のようだした・・・。
車がボトルをひき潰してゆく度に大音響は小さくなっていったのですが、そのままほおっておいたらヤバイ状態になるのは見え見えだったので、近くにいた小太りのロコの叔父さんが、笑いながら楽しそうにして潰れたボトルを道路から拾って廻り始めました。
ビュンビュンと通り過ぎてゆく車の合間を計算しながら、追われて逃げてゆく鶏のように腰をかがめながら、タッタカ走って廻って、一緒に拾ってまわりました。
拾いながら自分が車に轢かれてしまっては話にならないので、ミッション・インポッしブルを覚悟して、かなりの数を回収しておばさんに戻してあげました。
おばさんは嬉しそうにして御礼を言ってから、そのままどこに行くのかは知りませんが、山の手に向かって再びスゴイ勢いで自転車をこいで消えてしまいました。
もしかしたら回収場所に間に合わないと思ったのかもしれませんが、真実は分からないままに自転車と共に消えてしまったわけです。
ちょっとだけ呆気にとられて、まるでモヒカン頭で「風と共に去りぬ」の心境になってしまいました。
それは少しだけ「明日は明日の風が吹くのよ・・・。」的な哀愁だった。
私はまだワイキキの目抜き通りやビーチ沿い一体でこの自転車おばさんを見かけたことはないので、もしかしたら、この空き缶空きボトル回収の業界には、それなりのテリトリーなるものがあるのかもしれないと密かに思ってしまいました。
その他の回収業務を日々の生活の糧にしているホームレスとけなげに立ち向かっている自転車おばさん・・・。
スゴイもんだと感心してしまう私は変なのかどうか分かりませんが、今度暇があって偶然にも自転車おばさんを見つけたら、その後の行動を細かく観察してみるつもりです。
これはあくまでも私の想像による見解ですが、きっとこのおばさんは自動車を運転出来るに違いないと思っています。
なぜなら、おばさんはホームレスではないから、老後の趣味にしているのだというのが私の見解だからです。
きっと車を使って回収してまわるのには、いちいちゴミ箱を見つける度に車をどこかに停めて乗り降りしていたのでは無理がありすぎるので、便利な自転車を使っているはずだからです。
そして一杯あつまったら自動車に乗せて回収場所まで運ぶのだとしか思えません。
さもなければ、あんなに沢山の山のように膨れ上がったゴミ袋を積んだまま自転車で延々と回収場所まで漕いでいけるわけがありません。
もし自転車で全てを片付けてしまっているのであれば、おばさんはきっとバイオニックだとしか思えなません。
バイオニックだったら自転車に乗らなくても、平気で駆け回れるかもしれませんが・・・。
それはそれで想像するとかなり怖いものがあります・・・。
山盛りのゴミ袋を抱えて超高速で走り抜けてゆくバイオニック叔母さん・・・。
ワイキキ近郊でこの自転車叔母さんに出会ったら、あなたはラッキーです。
2007年6月19日火曜日
2007年6月12日火曜日
ワイキキの裏セレブ①
2006の春先の話。
朝起きたらまだ天候はドンヨリしてて、厚い雲がダイヤモンドヘッドの上にかかっていました。
昨日のメールで友人から「カハラモールは浸水で水浸しで週末は営業しない」という情報と、「カパフル通りも洪水だった」という情報が送られて来ました。
あの時期はとにかく良く降るので、困ったちゃんでした。
それ以上に雨がザーザー降ろうものなら、そろそろ町中が壊滅状態だったわけです。
そして良いアイデアを考えつきました。照るテル坊主作戦です。
これは大雨の続いている時にしか出来ない時期もだし、手軽に出来てオツムてんテンで可愛くて、以外にウケそうだというアイデアでした。まだハワイではこの照るテル坊主に出会ったことは少なく、シアトルでは一部の白人に受けていました。
とにかく一気にやってみる価値はあると思いたち、誰かがやる前にサッサとやらないと旬を逃してしまうなどと考えながら、ティッシュ・ペーパーやらキッチン・タオルやらを使って作ってみたわけです。
そんなことをやりながらルーミー君とラナイに座って離していたら延々と長話になってしまいました。
前から思っていたのですが、ウチのルーミー君も私に負けないくらいに変人であることが分かりました。
この人は意外な場所で意外なことを平気でノリノリで出来きてしまうタイプの人です。
少し前はホテルの二階にある有名なゲイバーの下を歩いていたら、上から声がかかって、そのまま平気でバーに上がっていって身も知らぬ旅行者とジモピーの白人の友達をサッサと作って帰って来てしまいました。
そして数日前にワイキキを歩いていたらロコのお兄さんに声を掛けられて不思議がっていました。
何と声をかけられたか?
そのロコのお兄さんはルーミー君に向かって「君は日本から来たモデルか女優なのか?」と聞いたそうです。しかも日本語で・・・。
しかしルーミー君は女優でもなければ、モデルでもないし、女性でもありません。
ルーミー君曰く、「女優と思って声をかけたら男だったからビックリしたんじゃぁないの? でも後から別の日本人の女性に声をかけてたから、それしか言葉を知らないのかもしれないし・・・」。
そう言われれば、片言の日本語しか話せないロコのお兄さんがワイキキを歩いている日本人の女性を軟派しようとして片っ端から声をかけている姿はなんとなく健気な感じがしました。
単純に下手な鉄砲でも数打ちゃぁ当たるという戦法なのかもしれませんが、それにしても男性と女性を間違えるようでは困ったちゃんです。
ルーミー君にユニセックスな雰囲気がないかと聞かれたら、そんな感じがしないわけではないけれど、どうみたって端から見れば日本人の青年です。
その頃はルーミー君が朝からキチンとした格好をしてワイキキの有名旅行会社にお勤めに行っているのを目撃していたので、どうしてロコのお兄さんが彼に向かって「女優ですか?」なんて声をかけられるのか理解が出来ませんでした。
ましてや当の本人にいたっては「何の目的で声をかけられたのか分からない・・・」とかなりショックだったみたいです。
でもその反面で「ハイ。女優ですって言ってれば良かったかなぁ・・・。そう言ってたらどうなってたんだろう・・・?」と平気で言ってしまえる彼も変です。
さらに話しは続いて、やはりルーミー君は同じくワイキキのDFSの裏側を歩いていて、視線を感じて振り返ったらアジア人の女性を連れた白人の伯父さんにづ~っと見られていたそうです。
「ガールフレンドがいて、どうして男に視線を送るのか分からない・・・。バイセクシャルなのかしらねぇ・・・」と怪訝ぶっているルーミー君。
さらにスタバのレジのおネェちゃんに「あなたの目って奇麗ね」といきなり言われて、お目メが・・・になったらしいです。
世の中には視線を惹くタイプの人がいるのは確かなのだけれど、身近にそんな人がいると少し変な感じがします。
わたしのような変人が、一種変わったさらなる変人と一緒に過ごしているわけですから、これはすでに突飛を通り越してコメディーであるかもしれません。
そして話しは延々に続いて、変わった人たちの話になりました。
二人の変人がさらなる変人たちの話を本気でするわけですから、これはコメディーの何ものでもないと思います。
そして私は次のプロジェクトを思いついたわけです。
これはウケると思います。絶対にウケると思います。
なぜなら、そんな変人二人が変人の視点で、さらなる変人たちの生態をレポートするのですから、ウケないはずがありません。
題して「ワイキキの裏セレブ★ワイキキでこの人に出会えたらあなたはラッキ~」です。
ジモピーの視点でワイキキ周辺に出没する変な人たちを真面目にレポートするつもりです。
ちょっと話しただけでも有に20人以上は裏セレブの話しが出て来るのですから、しばらくはこのネタで日記が進むかも知れません。
グフフのフです。
朝起きたらまだ天候はドンヨリしてて、厚い雲がダイヤモンドヘッドの上にかかっていました。
昨日のメールで友人から「カハラモールは浸水で水浸しで週末は営業しない」という情報と、「カパフル通りも洪水だった」という情報が送られて来ました。
あの時期はとにかく良く降るので、困ったちゃんでした。
それ以上に雨がザーザー降ろうものなら、そろそろ町中が壊滅状態だったわけです。
そして良いアイデアを考えつきました。照るテル坊主作戦です。
これは大雨の続いている時にしか出来ない時期もだし、手軽に出来てオツムてんテンで可愛くて、以外にウケそうだというアイデアでした。まだハワイではこの照るテル坊主に出会ったことは少なく、シアトルでは一部の白人に受けていました。
とにかく一気にやってみる価値はあると思いたち、誰かがやる前にサッサとやらないと旬を逃してしまうなどと考えながら、ティッシュ・ペーパーやらキッチン・タオルやらを使って作ってみたわけです。
そんなことをやりながらルーミー君とラナイに座って離していたら延々と長話になってしまいました。
前から思っていたのですが、ウチのルーミー君も私に負けないくらいに変人であることが分かりました。
この人は意外な場所で意外なことを平気でノリノリで出来きてしまうタイプの人です。
少し前はホテルの二階にある有名なゲイバーの下を歩いていたら、上から声がかかって、そのまま平気でバーに上がっていって身も知らぬ旅行者とジモピーの白人の友達をサッサと作って帰って来てしまいました。
そして数日前にワイキキを歩いていたらロコのお兄さんに声を掛けられて不思議がっていました。
何と声をかけられたか?
そのロコのお兄さんはルーミー君に向かって「君は日本から来たモデルか女優なのか?」と聞いたそうです。しかも日本語で・・・。
しかしルーミー君は女優でもなければ、モデルでもないし、女性でもありません。
ルーミー君曰く、「女優と思って声をかけたら男だったからビックリしたんじゃぁないの? でも後から別の日本人の女性に声をかけてたから、それしか言葉を知らないのかもしれないし・・・」。
そう言われれば、片言の日本語しか話せないロコのお兄さんがワイキキを歩いている日本人の女性を軟派しようとして片っ端から声をかけている姿はなんとなく健気な感じがしました。
単純に下手な鉄砲でも数打ちゃぁ当たるという戦法なのかもしれませんが、それにしても男性と女性を間違えるようでは困ったちゃんです。
ルーミー君にユニセックスな雰囲気がないかと聞かれたら、そんな感じがしないわけではないけれど、どうみたって端から見れば日本人の青年です。
その頃はルーミー君が朝からキチンとした格好をしてワイキキの有名旅行会社にお勤めに行っているのを目撃していたので、どうしてロコのお兄さんが彼に向かって「女優ですか?」なんて声をかけられるのか理解が出来ませんでした。
ましてや当の本人にいたっては「何の目的で声をかけられたのか分からない・・・」とかなりショックだったみたいです。
でもその反面で「ハイ。女優ですって言ってれば良かったかなぁ・・・。そう言ってたらどうなってたんだろう・・・?」と平気で言ってしまえる彼も変です。
さらに話しは続いて、やはりルーミー君は同じくワイキキのDFSの裏側を歩いていて、視線を感じて振り返ったらアジア人の女性を連れた白人の伯父さんにづ~っと見られていたそうです。
「ガールフレンドがいて、どうして男に視線を送るのか分からない・・・。バイセクシャルなのかしらねぇ・・・」と怪訝ぶっているルーミー君。
さらにスタバのレジのおネェちゃんに「あなたの目って奇麗ね」といきなり言われて、お目メが・・・になったらしいです。
世の中には視線を惹くタイプの人がいるのは確かなのだけれど、身近にそんな人がいると少し変な感じがします。
わたしのような変人が、一種変わったさらなる変人と一緒に過ごしているわけですから、これはすでに突飛を通り越してコメディーであるかもしれません。
そして話しは延々に続いて、変わった人たちの話になりました。
二人の変人がさらなる変人たちの話を本気でするわけですから、これはコメディーの何ものでもないと思います。
そして私は次のプロジェクトを思いついたわけです。
これはウケると思います。絶対にウケると思います。
なぜなら、そんな変人二人が変人の視点で、さらなる変人たちの生態をレポートするのですから、ウケないはずがありません。
題して「ワイキキの裏セレブ★ワイキキでこの人に出会えたらあなたはラッキ~」です。
ジモピーの視点でワイキキ周辺に出没する変な人たちを真面目にレポートするつもりです。
ちょっと話しただけでも有に20人以上は裏セレブの話しが出て来るのですから、しばらくはこのネタで日記が進むかも知れません。
グフフのフです。
ラベル:
ワイキキの裏セレブ
登録:
投稿 (Atom)